外壁塗装をする際には、塗料の選択が重要です。塗料の種類には、油性と水性の2つがありますが、どちらを選ぶべきなのでしょうか？本記事では、それぞれのメリットとデメリットを解説し、最終的な正解を見つけるお手伝いをします。

メリットとデメリットの比較:

まずは、油性塗料のメリットから見ていきましょう。油性塗料は、耐久性に優れており、長期間にわたって外壁を保護することができます。また、水に強く、耐候性にも優れています。これにより、雨風や紫外線などの外的要因から外壁を守ることができます。さらに、油性塗料は密着力が高く、表面の凹凸を埋める効果があります。

一方で、油性塗料にはデメリットも存在します。まずは、乾燥に時間がかかるという点です。油性塗料は揮発性の溶剤を含んでおり、完全に乾燥するまでには数日から数週間かかる場合があります。そのため、作業期間が長くなることが考えられます。また、塗料のにおいも強いため、作業時や乾燥中には換気が必要です。

一方、水性塗料のメリットは多岐にわたります。まず、環境にやさしいという点が挙げられます。油性塗料と比較して揮発性有機化合物（VOC）の含有量が低く、有害な化学物質の発散を抑えることができます。また、水性塗料は乾燥が早く、作業期間を短縮できます。においも油性塗料ほど強くありませんので、作業中や乾燥後の快適さも考慮できます。

しかし、水性塗料にもデメリットがあります。耐久性が油性塗料に比べてやや劣るため、定期的なメンテナンスが必要になることがあります。また、水に弱いため、雨風による劣化が進みやすいという点も考慮すべきです。

環境に考慮した油性塗料

油性塗料には、一般的な塗料よりも揮発性の溶剤が少ない「弱溶剤」と呼ばれるタイプが存在します。弱溶剤は、環境への負荷を軽減し、有害な揮発性有機化合物（VOC）の発散を抑えることを目的としています。以下に、油性塗料の弱溶剤に関する詳細を説明します。

1. 環境への配慮:

弱溶剤を使用した油性塗料は、環境への負荷を低減することを重視しています。従来の油性塗料に比べてVOCの含有量が減少し、大気汚染や人体への悪影響を軽減する効果があります。地球温暖化や大気中の汚染物質削減への取り組みとして、弱溶剤を選択することは環境にとってプラスになります。

2. 揮発性有機化合物（VOC）の低減:

弱溶剤を含んだ油性塗料は、揮発性有機化合物（VOC）の含有量を従来の塗料に比べて抑えています。VOCは塗料中の有害成分であり、揮発することで大気中に放出されます。弱溶剤の採用により、VOCの発散を減少させることで、屋内外の空気質の改善に貢献します。

3. 乾燥時間と塗りやすさ:

弱溶剤を使用した油性塗料は、従来の油性塗料に比べて乾燥時間が短くなる傾向があります。これにより、作業時間を短縮することができます。また、塗料の粘度が適度に調整されているため、塗りやすく、均一な塗膜を形成することができます。

4. 耐候性と耐久性:

弱溶剤を含んだ油性塗料は、耐候性や耐久性においても優れた性能を発揮します。外部環境の影響から建物をしっかりと保護し、長期間にわたって美しい仕上がりを維持します。また、耐久性が

高いため、塗膜の剥がれやひび割れなどの問題が少なくなります。

重要な注意点:

弱溶剤を含んだ油性塗料でも、まだ少量の溶剤が含まれているため、揮発性があります。そのため、作業時や塗料の乾燥中は、適切な換気を行い、十分な空気の入れ替えを確保することが重要です。また、使用する塗料に関しては、製品のラベルや指示に従って適切に取り扱いましょう。

結論として、弱溶剤を含んだ油性塗料は、環境への配慮やVOCの低減による効果があります。乾燥時間が短く、塗りやすさや耐候性にも優れています。ただし、作業時の換気や塗料の取り扱いには注意が必要です。塗料の選択は、プロの塗装業者との相談を通じて最適な選択をすることをおすすめします。

水性塗料の大きな進化

水性塗料は近年、大きな進化を遂げており、油性塗料に負けない機能を持つようになりました。以下に、水性塗料の進化に関連する主な機能について詳しく説明します。

1. 耐久性と耐候性:

従来の水性塗料と比べて耐久性と耐候性が向上しています。新しい水性塗料は、優れた付着力と防水性を備えており、外部要因による劣化や色あせを防ぐ能力が高まっています。これにより、塗装表面の保護や美観維持が長期間にわたって可能になりました。

2. 密着力と耐摩耗性:

水性塗料は、塗膜の密着力が向上しており、より堅牢な仕上がりを実現します。また、耐摩耗性が高まり、塗装表面が擦れやすい箇所でも優れた耐久性を発揮します。これにより、外壁や床などの高負荷を受ける部分でも優れた性能を示します。

3. 速乾性と塗りやすさ:

水性塗料は従来に比べて乾燥時間が短縮されており、作業効率が向上します。また、塗料の粘度や流れが改善され、塗りやすくなっています。均一な塗膜を形成しやすく、美しい仕上がりを実現します。さらに、塗料のにおいが少ないため、作業時や乾燥後の快適さも向上しました。

4. 環境への配慮と安全性:

水性塗料は環境への負荷が少なく、VOC（揮発性有機化合物）や有害物質の放出を抑えています。これにより、室内外の空気質や環境への影響を軽減することができます。さらに、水性塗料は非常に安全性が高く、有害な溶剤や化学物質を含んでいないため、作業者や住民の健康に配慮した塗装が可能です。

水性塗料の進化により、従来の油性塗料に比べて機能や性能が大幅に向上しました。耐久性、耐候性、塗りやすさ、環境への配慮など、多くの面で優れた特徴を持っています。適切な水性塗料を選択することで、美しい仕上がりと持続性のある塗装を実現することができます。

まとめ

水性塗料は、外壁の塗装においてはすでに十分な性能を備えています。ウレタンや窒素等、種類にもよりますが、下地に油性を使い密着性を上げれば、その他の機能は油性と比較しても遜色ありません。

ただし木材、金属、プラスチックなどの素材への塗装にはまだまだ油性の方が密着性や耐久性においては圧倒的に性能が上です。

正解はどちら？

結論として、外壁は水性　屋根やその他付帯部分は油性と使い分けて塗装するのが、個人的には良いと思いますが、少しでも耐久性を高めたいならすべて油性をオススメします。性能が向上しているとはいえ、耐久面ではまだ油性が多少上です。

しかし水性塗料の各メーカーの開発ペースが凄まじく、正直に言って来年の今頃はすべてにおいて水性塗料の方が性能が上で安い塗料が開発されていてもおかしくありません。(現在でも無機塗料の水性はウレタンの油性より性能は上だと考えますが、値段が高い)

最終的な選択は、プロの塗装業者と相談しながら決めることが重要です。彼らは経験と専門知識を持っており、現場の状況や要望に基づいて最適な塗料を提案してくれます。

また、塗料の品質やブランドも検討すべき要素です。信頼性のあるメーカーの塗料を選ぶことで、より良い結果を期待できます。

まとめ:

外壁塗装には油性塗料と水性塗料の2つの選択肢があります。油性塗料は耐久性に優れ、外的要因からの保護力が高い一方で、乾燥に時間がかかります。水性塗料は環境にやさしく、作業期間を短縮できる一方で、耐久性にはやや劣ります。正解の塗料は状況によって異なりますので、プロの塗装業者と相談しながら選ぶことが大切です。また、品質の高い塗料を選ぶことも忘れずに。美しい仕上がりと長持ちする外壁塗装を実現しましょう。

下記のサイトも屋根・外壁塗装に関する情報で参考になりますので、ぜひ見てみてください。